About me

18年ともに暮らしていた黒猫を亡くしたとき、
手で触れられるものがなくなってしまい、それはそれはとても寂しく、
せめて毛をとっておかなかったことを後悔しました。

その後、縁あって出会った黒猫2号、3号と暮らすことを決め、
今度はいっぱい取っておこうと思いました。

ただ仕舞ってあってもつまらない、何かにならないかと
くるくる手で丸めてボールにしたりしましたが、
猫の毛も羊毛フェルトのように形を作れると聞いて専用の針を買い求め、
猫毛で猫(形)を作ってみたのです。
これが私がフェルティング・ニードルを始めたきっかけです。

そしてそれが「Ateljeehen Musta Kissa(黒猫工房)」の名前の由来でもあり、
台紙の猫達のイラストの由来でもあります。

そのうち、猫の毛じゃ、誰かにプレゼントするのも気が引けるし、
と、羊の毛を使ってみることにしました。

黒猫の毛はうっすらグレーがかった黒1色ですが、羊の毛はいろんな色に
染めてあったり、毛の種類も豊富だし、見ているだけで楽しいです。
この色は京都のお店から、この毛は鎌倉から、針は群馬のあのお店と、
あちらこちらでお世話になりながら、ついつい増えてしまう
とりどりの色に見とれてしまいます。

フェルティング・ニードルの針は刺さるとかなり痛いです。
作業中は心穏やかでないと、針で指を刺し流血することもあります。
作った動物達の表情だって、やっぱり自分が笑っていないと楽しそうな顔になりません。
楽しそうな顔じゃないと、使ってくださる方だって嬉しくない。
だから、日々2匹の黒猫達にじゃまされつつも、それを楽しみながら作っています。

丁寧に、愛嬌のある子を作るよう心がけています。
どうぞ仲良くなれそうな顔の子を探して連れて帰ってやってください。
せっかくのご縁、少しでも長くかわいがってやっていただければ、
これ以上の幸せはありません。